ネクタイプレゼント | SHAKUNONE(しゃくのね)|MADEinJAPAN 静かな迫力が伝わるこだわりのネクタイブランド【SHAKUNONE(しゃくのね)】では、国産のシルク生地とハンドメイドにこだわり一本一本丁寧にお仕立てしております。伝統の職人技を活かした高級感のある仕上がりで、ビジネス、カジュアル、パーティーなど、様々なシーンに華を添えます。大切な人への特別なプレゼントとしてもおすすめです。

Mr.サンデーの特集で紹介されました。ネクタイブランドSHAKUNONE。

昨晩、2022年4月17日(日)の22:00~放送の、フジテレビ「Mr.サンデー」で、株式会社笏本縫製のこれまでの歩みが再現ドラマを含めて紹介されました。最初に電話がかかってきた時には、”え?これドッキリか?”と疑いましたが、本当取材に来ていただき、丸1日かけて撮影をしました。 木曜日に連絡をいただき、金曜日に取材をうけて、土曜日の夜中まで追加のやり取りをして、日曜日に放送。テレビ番組の制作のスピード感と凄みを感じました。そして、放送終了後。予想を大きく超える反響をいただきまして、いま少しだけテンパっています。それでも、”今、このタイミングの熱量で記録を書き残しておきたい。”という思って、番組内でも紹介されたことと重複するかもしれませんが、この貴重な体験をブログにまとめておきます。もしよろしければ、最後までお読みいただけますと幸いです。

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家業を継いだ話。

ウチは、岡山県津山市にある自宅の一室からはじまった縫製工場です。私自身、小さいころからずっと縫製の現場にいて、ダンボール箱の中に布団を敷いているのがお気入りのベッド。子守歌はミシンの音でした。

私も元々は家業を継ぎ気は全くなく、女手1つで縫製工場を経営しながら家族を養ってくれていた母で、ホント毎日忙しそうで、返ってくるのはいつも夜中。一緒にご飯を食べた記憶も多くはないです。子供ながらにお金に困っているのは感じていたし、もちろん贅沢なんて出来なかったので、3つずつ年の離れた妹とも、絶対に家業を継がないでおこうと話をしていました。

高校を卒業してからは美容師をしていました。しかしある日、母の体調が悪くなり、ピンチヒッターのように家業を手伝うようになりました。当時は本業の美容師の仕事が終わった後に、荷物を運んだり、値札をつけたるするような簡単な作業を夜中までやっていました。そんな中で改めて家業の凄さと厳しさを肌で感じたんです。

自分の生まれ育った背景には家業の存在があると感じたんです。しかし「私の代で会社は畳む。だから継がないで。」と母から頼まれました。借金もある。未来も明るくはない。きっと背負わせたくなかったんだと思います。ただ、そのときの悔しそうな母の表情をみました。ずっと僕たちのために戦ってきてくれた母。その目は、まだ生きていました。「だったら僕もたたかう。ここで終わらせてたまるか」という気持ちになり、継ぐ決意をしたんです。親の心子知らずでもこの決断を正解にするのが僕の役割だと思っています。だからこそ掲げた理念が『お客様に喜びを。作り手にめいっぱいの幸せを』なんです。

 

ブランド立ち上げの経緯。

単純に、受け継いできた家業の技術を知ってもらって、「職人の仕事ってすごいんだぞ」という事が伝えたかったからです。そのためにはお客様と繋がるための『何か』が必要で、それが僕らにとっては「ブランド」でした。いわゆる小さな町工場の挑戦だったんですが、やはりブランドを作るということになると、業界にライバルが生まれることにもなります。受注がメインのお仕事だったので、“競合”とみなされてしまったら、今までのお仕事がなくなるんじゃないか?という声もあって、とても悩みました。

それでも、「お客様に喜びを、作り手にもめいっぱいの幸せを」とという想いを続けていくためには、絶対にここで行動しないといけないと考えていました。会社でも何度も話し合い、意見をぶつけていく中で、僕自身まだ不安がいっぱいで、踏み切れませんでした。この時、妻にも相談をしました。「会社で大きな挑戦をするかもしれないから、今まで以上に苦労をさせることもあるかもしれないし、もしものときには離婚を…。」と話したとき、すこし食い気味に、「そんな覚悟で結婚してないわ」と逆に叱られました。「やるって決めたらやるんじゃけん、思いっきりやりな!」という言葉は、僕の背中を押してくれました。どうやら、覚悟ができていなかったのは僕の方だったようです。この言葉をキッカケに、ブランドの立ち上げに踏み切れたんです。

 

鳴かず飛ばず。凹んでいた時にスタッフに言われた言葉。

最初は鳴かず飛ばずでした。1カ月に1本も出ないこともあったり、無名のブランドはイラナイと言われてしまったり。まわりから、「田舎の下請け工場からブランドをやったって、上手くいくはずない。どうせ無理だ」と言われたこともありました。実績もついてこず、やっぱり上手くなんていかないのかと、諦めそうにもなりました。そんなとき、スタッフに言われたのが、「ほかの誰もできないんだから、続けてほしい。ぜったいに伝わるから」という言葉でした。最初は不安の声もあった中、時がたつにつれてみんなが期待をしてくれるようになっていたんです。この言葉がなかったら、たぶん諦めていたと思います。

 

背水の陣で挑戦したクラウドファンディング

今でこそよく聞くようになったクラウドファンディング。それが浸透し始めた2017年。思い切ってこれに賭けて挑戦しました。そこで、自分たちの代表商品となるロゴネクタイと言うものが生まれました。1カ月で1本売れるかどうかというところから、いきなり30日間で100万円の目標を立ててのちょうせんでしたが、多くの方に支えていただき、目標を大きく上回る172万円もの支援を募ることができました。これをきっかけに、大手の百貨店さんから声がかかりはじめ、イベントの開催ができるようにもなったんです。

 

訪れたコロナ禍。

なんとか認知度も広がりはじめ、さあこれからだというタイミングにやってきたコロナ。受注量は激減し、下請けのお仕事は前年よりも8割減。2週間後には、職人さんたちにやってもらう仕事がないかもしれないという状況にまで陥りました。ただ、そのタイミングでおきたマスク不足。一寸先は闇の状態で、それでも手が空きそうな時に何ができるかを考え、「職人さんたちと、その家族分のマスクを自分たちで作ろう!」という話になりました。あくまで、医療機関や、施設で働かれている人たちに少しでもマスクが行き渡るためには、まずは自分たちが買わないことから始めようと考えたんです。あくまで〈賄い〉のつもりで作ったもので、販売するつもりは全くなかったのですが、思わぬところから噂が広まり、地域の方々から「その技術でマスクを作ってほしい」と要請があり、一般販売を始めることになったのです。仕事がなく、どん底を経験しながら、それでも「自分たちの技術は、求められているんだ」と感じる経験でした。不織布マスクが推奨される中で、私たちの役割は終わってきたと考えています。ただ、ご自宅や、運動の時、ホコリ避けや、寝る時になど、今でも「これじゃないといけないんだよね」と長く愛用してくださる方がおられます。

 

支えてくださったお客様のおかげで。

結果的に、コロナでピンチになった2020~2021年。このマスクを手に取ってくださったお客様、お互いに苦しい中でも発注を出し続けてくださったお取引先さん。また、日本の職人の技術を大切にしていきたいと、ブランドコラボレーションを持ちかけてくださった業界の大手企業さんのおかげで、なんとか乗り越えることができました。現在も、スーツ業界最大手の青山商事株式会社が展開するTHESUITCOMPANYとのコラボレーションを実施しております。オリジナル商品との価格差についてご質問をいただくこともありますが、オリジナル商品はハンドを中心に仕立てており、コラボ商品はマシンも使いながら、全国に展開する前提の数量を仕立てています。作り方や価格には差がありますが、どちらも自信をもってオススメできるネクタイです。

 

視覚に障害を持たれたお客様との話。

今回のMr.サンデーでの取材のキッカケにもなったお話です。いつも電話で注文くださるお客様。なんでネットじゃないんだろう?と思っていました。デパートの催し場でお会いしたときに理由がわかったんです。白い杖をつきサポートをされながら歩いてくる。視覚に障害がある方でした。思わず「なんでいつもウチを選んでくださるんですか?」と聞いたところ、「目が見えていた時からネクタイが好きなんです。カッコイイから。今はもう”デザイン”も”色”も誰かに説明をしてもらわないとわからないけど、生地や縫製の良さは人一倍わかるんです。だから選んでいます。今日はどうしても作り手さんに会いたくて来ました」と答えてくれました。作り手として、もう、泣くしかありませんでしたし、たくさんのことが報われたような気がしました。

 

総理大臣に届いた話。

これも素敵なご縁が繋いでくれたお話です。まわりからは”できるわけがない”と言われました。『いつか総理大臣にも結んでもらいたい。』これは。ブランドをはじめたばかりの時に話し合った夢でした。いつか必ず叶えると、田舎の町工場から、6年間、毎日コツコツと積み上げてきました。そして今年(2022)、総理大臣に結んでもらうことができました。“想いと継続“が夢を叶えました。ちいさな町工場にだってできるということを、証明した瞬間でした。

 

出る杭は打たれ続けてきた。

ちいさな町工場の作ったブランドの認知が広がってくると、挑戦や成長に対してよく思わない人たちもいて、露骨に嫌な顔をされたり嫌味を言われたり、「あまり目立ってると…」と話が来ることもありました。そういった声に触れるとめちゃくちゃ悔しかった。仕事がなくなって干されるんじゃないかと怖かったです。でも、「それオモシロイね。一緒にやろう」とポジティブに声をかけてくれる仲間とも出会えるようになります。まさに今回のコラボレーションの話がそうです。それぞれの正義のなかでお仕事をしていると、立場上ぶつかってしまうこともあります。ただ、足を引っ張り合うのではなく、如何に成長していけるかが重要なんじゃないかと、心底おもいます。

 

努力は必ずしも報われないのかもしれないけれど。

よく、「努力は必ず報われる」と言われます。もちろんそう信じたいですし、そう思わなければ前には進んでいけません。ただ諦めなかったからといって夢が叶うわけないんです。大人になるにつれて痛いほどわかってきますし、たぶんみんな気付いています。悔しいけど、 自分の平凡さが心底イヤになって、たくさんの人が挫けていきます。それでも引けない時がくるんです。そのときは大ぉきく深呼吸をして『諦めなかった人だけが夢を叶える』と声にだして、もう1日だけ続けてみるようにしています。その積み重ねが、いろんな素敵な出会いや経験を呼び込んでくれたし、こういった大きな一歩に繋がっているんだと思います。

 

大量生産はしない。時間がかかっても大切に仕立てる。

SHAKUNONのネクタイは、一本ずつ職人の手に頼って仕立てています。同じデザインのもの作り続ける方が簡単です。効率重視で生産することもできます。もしかしたら、「古くさい」と言われるやり方なのかもしれません。しかし、どれだけ時間がかかっても、新しいデザインに挑戦し、手仕事でしか出せない風合いにこだわり続けています。一部定番のデザインもありますが、「いつでも新しい発見をしてほしい」「特別な一本を届け続けたい」という想いを大切にしています。

 

職人であり続けられるために。

私たちの仕事は「作る」ことです。単純にネクタイを作っていくことにはこだわり続けていきます。それに加えて、考えることをやめず、新しいことにもどんどん挑戦していきたいと思っています。

 

 

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ネクタイができるまでの動画も見ていってください。

▶️https://youtu.be/8p_QhXn9X7A

 

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小さな縫製工場から産声を上げたネクタイ専門のファクトリーブランド【SHAKUNONE(しゃくのね)】
国産のシルク生地を使用し、職人のハンドメイドにこだわり一本一本丁寧にお仕立てしております。

ブランド SHAKUNONE'(シャクノネ)
FACTORY 〒709-4623
岡山県津山市桑下1333-6
営業時間 10:00~17:00
定休日:土・日・祝
マネージャー 笏本達宏(シャクモトタツヒロ)
E-mail info@shakumoto.co.jp
オンラインショップ https://shakumoto.co.jp/shakunone-shop/
コーポレートサイト https://shakumoto.co.jp/

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